ぞぞのむこ ネタバレ 感想 レビュー-だあめんかべる-認知症の老婆をなだめる悪魔の木の実

ぞぞのむこ のレビュー・感想記事になります。

今回は『だあめんかべる』のあらすじと感想を投稿したいと思います★

!ここから先はネタバレを含みます!

3.だあめんかべる

脱サラして介護施設に勤めだした冴えない中年男性の田村。
情熱をもって介護職を始めたはずの田村だったが、認知症のお年寄り達の度重なるトラブルに段々と憔悴していきます。
そんな中、隣のユニットを担当する先輩介護士・綾野はチャラついた見た目や言動に反して、上手にお年寄りをまとめ上げています。
カリスマ介護士と呼ばれる綾野に嫉妬し、何か裏があると踏んだ田村は夜勤時に綾野のユニットに忍び込む事にしました。
田村がそこで見たのは、緑色の毛が生えた丸い謎の球体をお年寄りが愛でている不思議な光景。

田村が担当するインターン生である矢崎が言うには、あの球体は「トーロプ」
そして綾野は「漠市出身」である事。

田村は綾野にトーロプについて問い詰めると、綾野はトーロプの事を教えてくれました。

・トーロプは認知症患者に持たせると不思議と落ち着かせる事が出来る木の実
・注意して扱わないといけない事

田村は綾野を脅してトーロプを手に入れました。
翌日からトーロプを堂々と使いお年寄りをまとめていく田村。
出勤しなくなった綾野に代わり、カリスマ介護士と呼ばれる様になっていった頃、トーロプの様子がおかしい事に気づきます。

小さかったはずのトーロプがスイカ程の大きさになっている事。
そして緑色の毛が抜けている事。
甘ったるい異様な臭い。

危険を感じた田村はお年寄りからトーロプを取り上げます。
トーロプは球状から人の頭の様な形に変化し、触手を出して田村を攻撃します。
矢崎と綾野に助けを求め、何とか事なきをえた田村は家に帰ります。

家では女手一つで自分を育ててくれた高齢の伯母がトーロプに巻き付かれていました。
田村は認知症を患い「だあめんかべたい」(ラーメン食べたい)と毎日駄々をこね、暴れる伯母にトーロプを渡していたのです。

やっとの思いでトーロプを伯母から引きはがしました。
しかしトーロプにすっかり浸食されていた伯母は、91歳なのに黒々とした髪と、若さあふれる肉体へと変化していました。
そして脱糞した汚物を尻から拭い、それを口に入れ一言。
「だあめんかべる」

いやー、しんどい話でした。
トーロプは老婆の執着や欲求を餌にどんどん成長します。
愛する人を思って愛でるとトーロプは愛する人の形に。
飼っていた犬を思えば犬の形に。
成長したトーロプは触手により、持ち主と合体します。
そして肉体を若くする何かを注ぎ込むのです。
頭は老婆のまま。認知症のまま。肉体だけが若く。

介護施設での話もしんどかったのですが、田村と伯母の話が最後にズシーンと来ました。
田村の離婚理由。
元妻が言っていた「伯母が寝室を覗く」「伯母とは別居したい」
伯母のトーロプが小学生程の大きさになっていた事。
考えれば考える程つらいですね。