死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?376
2023/09/24(日) 21:46:25.33ID:xFdbGsJl0
じゃあさっそく……高校の頃の同窓会の時(8年近く前)に友人から聞いた話をします。
その友人がまだ小学校低学年の頃、夏休みに父方の祖父の家(山口県?岡山県だったかな?とにかく『山』の字が着いた県だったと思う)に遊びに行った時の事らしいんだけど。
その日は山の方なのに珍しく蝉があまり鳴いてない日だったらしい。
夕暮れ時、多分午後6時頃くらいだったかな〜って。
祖父ん家の田んぼ挟んだところにポツンっと建ってる、雑草が生い茂ったボロボロの家から『きっこり、こっこり』って急に聞こえたらしい。
で、その音の事を父親に言ったらしいのね。
「あの家から変な音する。なんていうか、『きっこり、こっこり』って」
そう言ったらその父親が血相を変え、震えた声で言ったんだって。
「良いか○○(友人の名前)、絶対にあの家には近付くなよ。近付いたらお父さんもお母さんも、みんな不幸になるからね」
って。
2023/09/24(日) 21:48:24.60ID:xFdbGsJl0
その時は幼かった事もあって、父親がすごく怖そうに言ったから言いつけを守って行かなかったし、何故か翌日すぐにお祓いに行ったんだって。
で、その時の事を20歳の誕生日の日に思い出したらしいのね。
結局あの音は何だったんだろうかって。
で、丁度20歳の誕生日だし、父親も酒呑んでるから、もしかしたら聞けるかも〜って聞いてみたんだって。
そしたら「もう20歳の大人になったんだし、良いか……」って話してくれたんだって。
それは、その友人の父親の過去の話。
2023/09/24(日) 21:49:23.09ID:xFdbGsJl0
もともとそのボロボロの家には父親と同い年の子が居る家族がいたんだって。
で、家も田んぼ挟んで向かいっかわという結構近い距離だったから、仲良くしてたらしい。
そんなある日、蝉の声が落ち着いてきた秋口の頃だったらしい。
そのお向かいの子が急に夕方になると、向こうの山から『きっこり、こっこり』って聞こえるって言い出したんだって。
当時は何言ってるんだか、って呆れてたらしい。
で、その音が気になったらしいその向かいの子が、夕方になると聞こえてくるその音の居所を探ってみようってなったんだって。
……まぁ父親は着いて行かなかったらしいけど。
2023/09/24(日) 21:50:20.85ID:xFdbGsJl0
夕方になると山に入って日が落ちては帰ってを繰り返し、その子は4日くらい山の中を探してたらしいのね。
それで遂に音の居所が分かったって言ってきたらしい。
なんというか、ちっちゃい祠と石で出来た鳥居がある場所で、鳥居に巻き付いてた妙に真っ黒なしめ縄?が揺れてる音だったんだって。
でもそれおかしいよねって。
だって結構山の奥の方にあって、普通じゃ聞こえない距離なのに聞こえてたんだからって。
まぁその時はそれで終わったらしいんだけど。
その次の日から向かいの子の様子がおかしくなったらしい。
2023/09/24(日) 21:51:09.94ID:xFdbGsJl0
なんかずっと頭抑えてたり、耳を塞いでいたりしてたらしい。
で、どうしたの?って聞いてみたら、その子が泣きそうな顔で
「ずっと頭の中で『きっこり、こっこり』って音が流れるんだ」
って言ってたんだとか。
2023/09/24(日) 21:52:15.04ID:xFdbGsJl0
その時はまたその話かよってなったらしいんだけど、日に日におかしくなって、1ヶ月くらいたった頃には家から出なくなるくらいになってたらしい。
だから、心配して家に尋ねたら、その子の両親が気まずそうに、でもくだんのその子が『笑顔で』出てきたらしい。
なんだ、元気そうじゃん、って思ったのも束の間、笑顔で一言。
「きっこりこっこり!」
おい、まだその話続けるのか?って問うたら笑顔で一言。
「きっこりこっこり!」
お前ふざけんなよ!学校のみんなも心配してるんだぞ!って怒ったら笑顔で一言。
「きっこりこっこり!」
気味が悪くて後退りしたら首をすごい角度に傾げて、さっきまで笑顔だったのに真顔で無言。
2023/09/24(日) 21:53:10.53ID:xFdbGsJl0
その後、おいお前、本当に大丈夫か?って聞いたら。
「ハハハハハハハハッきっこりこっこりきっこりこっこりきっこりこっこりきっこりこっこりきっこりこっこりきっこりこっこりきっこりこっこりきっこりこっこりきっこりこっこりきっこりこっこりきっこりこっこりきっこりこっこりきっこりこっこり!」
って壊れたラジオみたく、口から泡吹きながら狂ったように言ってたんだって。
怖くなった当時の父親はそれからすぐに家に帰って震えてたらしい。
2023/09/24(日) 21:54:11.67ID:xFdbGsJl0
さらにその日から1週間くらい経った日の、夕方。
田んぼ挟んだ向かいの家から、まるで縄が軋む音のような、そんな感じで聞こえてきたらしい。
『きっこり、こっこり』って。
でもそれは何故か他の人には聞こえてなくて、翌朝になると音が止んでたそう。
でも、その日、学校に登校したら、教師から向かいの子について聞かれたらしい。
「今日は(向かいの子の)親御さんから連絡が来てない。なにか聞いてるかな?」って。
2023/09/24(日) 21:55:14.15ID:xFdbGsJl0
で、聞いてないから、知らないって言ったら
「分かった。放課後に一度連絡してみる」って返ってきたらしい。
で、学校終わりに家に帰って夕方、また聞こえてきたらしい。
『きっこり、こっこり』って。
2023/09/24(日) 21:56:10.47ID:xFdbGsJl0
それからその日の夜、何故かその向かいの家に警察の人がいっぱいきたらしいのね。
聞けば家族4人(その家に住んでた向かいの子とその子の両親と祖母)が、大量の髪の毛で出来た黒い縄を首に掛け、家の梁に吊り下げられてたらしい。
彼等の足元には台になるものもないのに、ぶらーんと吊り下げられてたらしくて、風も無いのに『きっこり、こっこり』と揺れてたんだって。
2023/09/24(日) 21:59:18.49ID:xFdbGsJl0
これで父親の話終わり。
その話を聞いたその友人は、その日怖くて寝られんかったらしいわ。
それを教えてくれた感じ?
結構うろ覚えだし、もしかしたら抜けてる所もあるかもしれんが……どうだったでしょう
雰囲気はなかなか出せませんでしたけど……覚えてる範囲がこんな感じですね。
後日談として一応お祓いは受けたらしいです。
ただ、お祓いはしたけど、元の場所に帰って行っただけとか聞きました
不思議 呪い 地獄 夢 学校 山 心霊スポット 怖い話 意味怖 映画 洒落怖 海 生きた人間 田舎 神様 神社 禍話 都市伝説