死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?373
954本当にあった怖い名無し2023/02/13(月) 13:07:41.88ID:fJRs5C5o0
数年前の話です
自分が通っていた高校は普通の高校と同じようにバイト禁止の学校でした。しかし、長期休暇の際全教科赤点を免れた生徒だけが地域の人たちのお手伝いという名目でバイトが出来る学校でした。
自分は友人にリンゴ農家の子がいたのでその子のうちで夏休みの間泊まり込みで働かせてもらうことになりました。
自分の他に同級生数人、他県から来た大学生数人で作業をこなしていました。
夜、夕飯も入浴も終え母屋とは別の離で寝ることになりました。母屋に近い方が女子部屋、その奥が男子部屋と言った部屋の間取りになっています。
皆が寝静まったころ物音がして目が覚めました。眠いなか障子の方を、見ると何やら人影が右往左往しています。男子がトイレに行くために起きたんだろうなと思いその日は眠気に勝てずそのまま眠りました。
翌朝締め切っていた障子が空いていことに気が付き同室の子に
「夜どっかいった?」
と聞くと
「行ってない、そもそも疲れすぎて今まで爆睡してた」
と笑っていました。家の人が様子を見に来たのかと思い話を聞いても離には言っていないよと。
955本当にあった怖い名無し2023/02/13(月) 13:08:01.46ID:fJRs5C5o0
その日も作業を終え、昨日と同じように眠りにつきました。
そしてまた夜中目が覚めました。今度は何やら異臭がして目が覚めました。薄目を開け障子の方に視線をやると閉めていたはずの障子が空いています。それに気づくと同時に畳の上をすり足で歩く音と何かを引きずるような音が聞こえてきました。
気味の悪いイタズラだなと、思い音の方に視線を向けると、この家の人では無い髪の長い人がゆっくりと歩いていました。枕元まで行き寝ている子の顔を確認しゆっくり立ち上がり、次の子へ…
自分は嫌な予感がし頭まで布団を被り早く朝になるよう祈りました。
いつの間にか眠っていたようで、気がついたら朝を迎えていました。一安心したのも束の間自分の枕元に自分のものでは無い長く長い間手入れのされていないであろう髪の毛が落ちていました。
この日も同じよう作業をし、夕飯を食べ眠りにつきます。
そして当たり前のように目が覚めます。でも今度は目を開けず、閉じたままの状態です。枕元で異様な異臭とそこにあの髪の長い何かが居る気配がしたから。起きているのが悟られないよう、なるべく自然体での狸寝入りを続けました。
暫くすると臭いと気配が無くなりホッとし、薄目を開けました。そして、開けなければ良かったと死ぬほど後悔しました。
言葉どおりの目の前にソイツの顔があったから。目が合ったと言っていいのかも分かりません。なぜなら本来目がある場所に目は無く真っ暗な空洞だったから。そして奴は嬉しそうにニタァ…っと口角が目の横に来るほど上げ、子供とも老人とも女とも男とも分からない様な声でこう言いました。
「やっと見つけた」
956本当にあった怖い名無し2023/02/13(月) 13:16:47.46ID:fJRs5C5o0
文字通り私の意識はそこで途絶え次目が覚めた時には友人や同室の子が心配そうに私を見ていました。酷く汗をかき顔色が悪いよと。
その日の作業は体調が心配だからやらなくてもいいよ、安静にしててと言われたのですが何かをしていないと気が気ではなかったので空元気で作業をしました。
昨晩のことを家の人に相談し、寝る場所を離の女子部屋から母屋の茶の間、仏間、友人の部屋…様々な場所へ移してもらいましたがそいつは4日経てば自分の枕元へ立ち
「どこへ行くの?」
「どこへ行っても同じだよ」
と言ってくるのです。
そんなこんなが1ヶ月近く続き、夏休みも終わりに近づきました。夏の間の作業が思いのほか早く終わった為、最後の1日は遊んでていいよと言われました。
遊ぶも何もカラオケは愚かコンビニすらないこんなド田舎で何をしようか、冬ならまだスキー場が空いてるのにねなどを話し合っていると誰かがこう言いました。
「暑いし川に入って水遊びしよう」
その提案に皆が賛成し、着替えやタオル、どこから取りだしたのか分からない水鉄砲を持ち出し皆川へと入っていきます。
自分は入りません。暑かったので入りたいのは山々だったのですが澄んでいるはずの川の水が酷く濁ったドブ川のように見えて入る気が起きなかったので橋の上から眺めてました。
しかし友人が入っておいで、気持ちいいよ、一緒に遊ぼ!と誘ってくるので、分かった着替えとってくるといい川から視線を外し母屋の方へ向きを変えた時、白髪で甚平を着たこの辺では見ない子が悲しそうな顔で自分のことを見ていました。
声をかけようとするとクルリと向きを変え、森の中へ走っていきます。
957本当にあった怖い名無し2023/02/13(月) 13:26:59.94ID:fJRs5C5o0
なぜだかその子を追いかけなくてはという思考に至り、現役陸上部の全力で追いかけました。鬱蒼とした森をぬけ竹林を抜けると視界がパッと開けました。
そこには立派な門が建ててあり甚平を着た子は自分が着いてきているのを確認するとその門の中へ入っていきます。待ってと言う自分を無視して進むものですから、自分もムキになって追いかけます。
少し歩くと縁側へ着きました。そこにはおじいさんが座っていました。そしてそこで自分は思い出したのです。
1度ここへ来たことがある と
おじいさんは甚平の子の後ろに自分がいるのを確認した途端血相変えて怒鳴り散らかして来ました。
「なんでここへ来た、もう二度とここへ来ては行けないと約束しただろう」
怒鳴られて全て思い出しました。自分は前の年にも同じ様な目に遭い、甚平の子とおじいさんにあっていたことそして、二度とここへ来ないという約束をした事。
「ごめんなさい。これで最後です、もう来ません」
そう言うとおじいさんは小さくため息をついて、甚平の子に自分を元の場所へ送るよう言いました。
来る時は長く感じた道でしたが、帰る時は一瞬でした。
そして橋の上で甚平の子が
「本当に最後だよ。もうここへ来てはダメだからね。守ってあげられなくなる」
甚平の子の言葉を皮切りに自分は目が覚めました。
これは壮大な夢オチのお話であります。しかし先程言った通り、自分はこの夢を前の年の同じ時期に見ており、あの髪の長い何かにもあっています。
その時は
「みぃつけた」
と言われました。なぜアレが私を探しているのかは未だに分かっていません。
この他にも個人的に怖いなぁ嫌だなぁと思った話、別の友人から聞いた驚く話がありますが、それはまた今度。皆様の気分が向きましたらお話します
長文失礼しました
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